バブルカウンター

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4.バブルカウンター(気泡試験器)
 外観

 

バブルカウンター

 

           目で見る感度
 
●リークテスターの感度は
 
1.検査ワークの内容積
2.外部配管の容積
3.リークテスタ内部の管路容積
4.差圧検出器ダイアフラムの変位による容積変化
 
などに支配されます。
従って、一般に検出感度は、表面的な検査値・表示値からは解りません。
 
 
●このようなときに、実際のリーク量を泡として検出しながら測定することにより、
異なる体積を有する検査ワークの感度の比較が、容易に出来ると同時に、
感度を実感として認識できます。
 
●技術資料において、リーク量の理論値を計算し、
その結果を実際のリークテスタとこのバブルカウンターで確認することが出来ます。

気泡試験器の原理(正圧測定)

□ 気泡テストの数値化とその計測方法

1 気泡の体積測定

 図1に正圧リークテスタの場合の気泡テスト装置の原理図を示す。エアリークテスタを用いる前は、水没検査にて、目視で気泡の有無を検査していた事が多かったと思います。そして、気泡として目視する事は出来ますが、それが実際に何[cc]なのか簡単に知る方法が無く、ユーザーにおかれても判定の基準を決定する根拠が、今一つ明確に出来ないという弱点が有りました。当社に於いては、この問題を根本的に追及するという理念を持って、この様な装置を考案し、実験を行いました。何でもない装置の様にも思われますが、観念的にこの位と思っていたものを、はっきりと数値として捕らえる事ができます。
 

気泡テストの原理図
図1 正圧リークテスタ・気泡テスト装置原理図

 

 図1に示す様に、Hyper-2000Sにマスターチャンバー及びワーク又はダミーチャンバーを接続します。そしてワーク側を分岐し、気泡試験装置に接続します。

   絞り抵抗     : リーク流量を調整する為のものです。
   光センサー    : 気泡の発生を捕らえます。
   カウンター    : 高速でカウントできる物です。
   ノズル      : 交換する事により気泡の大きさを変えられます。
   メスシリンダー  : 体積測定の為の目盛が付いています

 リークした空気は気泡となって、メスシリンダー内を上昇します。この時の1ヶの気泡の体積をまず測定します。メスシリンダーの上部を密閉し、1[cc]又は2[cc]に達する気泡の数をカウントすればかなり正確に1ヶの気泡の微小体積を測定する事ができます。この様にして求めた気泡の体積は、

          VB = 0.010526[cc]

でした。以後本技術資料における実験ではこの数値を使用しています。


2 正圧リークテスタによる気泡試験方法                   

① 図1のようにHyper2000と気泡テスト装置(バブルカウンター)を接続し、メスシリンダーの上部を開放します。

② コックを解放し、Hyper2000を手動操作で管路に圧力が充填されている状態にし、泡を見ながら絞りを調節して適切なリーク量にセットします。


③ コックを閉め、リークテスタを自動で起動させ、リークテスタの検査時間内に収まる適切な時間だけコックを解放し、実際にリークを発生させ、コックを閉じます。検査時間を長めにしておくと操作しやすくなります。

④ この時のカウンターに示された泡の個数とVBの積から、実際のリーク体積を知ることが出来ます。

⑤ Hyper2000のリーク検査値を読み取ります。この二つの数値を比較をすることで、実際のリーク量と検査値との相関関係が分かります。

⑥ 検査ワークの体積を変えて実験(実際にはマスターチャンバーを2個使用すると体積を可変出来るので便利。)

⑦ 実際のリーク量と、ワーク体積、表示値の関係が感覚的に捕らえることが できると同時に、理論値の正しさを確信することが出来ます。

気泡試験機の原理(負圧測定)


□ 真空式リークテスターにおける気泡試験方法

 図2に真空式リークテスタにおける、気泡試験の原理を示します。気泡の体積は加圧の場合と同じと考えます。

図1
図2 負圧リークテスタ・気泡テスト装置原理図
 
① 図2のように一部の配管を接続し直します。
② 後の操作は、正圧式リークテスタの時と全く同じです。